日本語基礎テスト(JFT-Basic)は、就労のために日本に来る外国人を対象とした、日常的場面でのコミュニケーションに必要な日本語能力を測定する試験です。
2019年4月から始まった試験です。
日本で働きたい外国人は、JFT-Basicを受験して自分の日本語能力を証明することで、日本で働く機会を得る可能性が高くなるため、JFT-Basicに合格することは大事です。
また、日本語学習者が、自分の日本語能力を把握するために受験することもあります。
このページではJFT-Basicの概要、対象、難易度、合格率等を説明しています。
概要
JFT-Basicは、就労のために日本に来る外国人を対象とした、日常的場面でのコミュニケーションに必要な日本語能力を測定する試験です。
ある程度日常会話ができ、生活に支障がない程度の日本語能力があるかを測定します。
JFT-Basicは、2019年4月から始まった試験で、国際交流基金(JF)により主催されています。
JFT-Basicの試験では、以下の4つが測定されます。
⚫︎ 文字と語彙
⚫︎ 会話と表現
⚫︎ 聴解
⚫︎ 読解
試験は、コンピューター・ベースト・テスティング(CBT)方式により行われます。各国のテスト会場でコンピューターを使用し、コンピューターの画面に表示される問題やヘッドフォンに流れる音声をもとに、画面上で解答します。
作文や会話の試験はありません。
対象
JFT-Basicは母語が日本語ではない外国人を対象にしています。
特に就労のために日本に来る外国人を対象としています
ただし、国ごとに受験資格が異なります。
試験日
JFT-Basicは年6回実施されます。
2024年は、2ー3月、5ー6月、7ー8月、8ー9月、10ー11月、12月ー1月に実施されます。
難易度
JFT-Basicにはレベルの区分がありません。
受験者全員が同じ試験を受験します。
文字と語彙、会話と表現、聴解、読解の4つのセクションでは、以下が測定されます。
文字と語彙
⚫︎ 日常生活の場面で使用される日本語の文字が読める
⚫︎ 基本的な語彙を持っており、使える
会話と表現
⚫︎ 日常生活の場面の会話に必要な文法や表現を使える
聴解
⚫︎ 日常生活の場面において、会話や指示などを聞いて、理解できる
読解
⚫︎ 日常生活の場面において、手紙や掲示、説明などを読んで、理解できる
合格基準
試験は総合得点が200点以上であれば合格です。満点は250点です。
文字と語彙、会話と表現、聴解、読解の4つのセクションに合格基準は無く、総合得点のみで判定されます。
合格率
2023年の試験の受験者数、合格者数、合格率は以下です。
2023年2月ー3月
受験者数 (人) | 合格者数 (人) | 合格率 (%) |
---|---|---|
13,556 | 5,748 | 42.4 |
2023年5月ー6月
受験者数 (人) | 合格者数 (人) | 合格率 (%) |
---|---|---|
14,430 | 6,453 | 44.7 |
2023年7月ー8月
受験者数 (人) | 合格者数 (人) | 合格率 (%) |
---|---|---|
12,329 | 5,575 | 45.2 |
2023年8月ー9月
受験者数 (人) | 合格者数 (人) | 合格率 (%) |
---|---|---|
13,722 | 5,775 | 42.1 |
2023年10月ー11月
受験者数 (人) | 合格者数 (人) | 合格率 (%) |
---|---|---|
19,820 | 7,993 | 40.3 |
2023年12月ー2024年1月
受験者数 (人) | 合格者数 (人) | 合格率 (%) |
---|---|---|
19,981 | 8,280 | 41.4 |
試験毎の合格率は異なりますが、おおよそ合格率は40%ー45%です。
受験方法
日本で受験する場合の受験方法は以下です。
1.プロメトリック社のウェブサイトにアクセスして、プロメトリックIDを取得する(いつでも可能)
2.予約ウェブサイトにプロメトリックIDでログインし、受験を申込み、受験料を支払う(試験の3営業日前まで)
3.試験を受ける
4.試験終了後にパソコン画面に総合得点と判定結果が表示される(試験の当日)
5.予約ウェブサイト上に判定結果通知書が発行される(試験後5営業日以内)
海外で受験する場合の受験方法は以下です。
⚫︎ 受験料をオンラインで支払う場合
1.プロメトリック社のウェブサイトにアクセスして、プロメトリックIDを取得する(いつでも可能)
2.予約ウェブサイトにプロメトリックIDでログインし、受験を申込み、受験料を支払う(試験の3営業日前まで)
3.試験を受ける
4.試験終了後にパソコン画面に総合得点と判定結果が表示される(試験の当日)
5.予約ウェブサイト上に判定結果通知書が発行される(試験後5営業日以内)
⚫︎ 受験料を現金で支払う場合
1.プロメトリック社のウェブサイトにアクセスして、プロメトリックIDを取得する(いつでも可能)
2.バウチャー販売所でバウチャーを購入して受験料を支払う(国によって期限は異なる)
3.予約ウェブサイトにプロメトリックIDでログインし、受験を申込み、バウチャー番号と有効期限を入力する(試験の3営業日前まで)
4.試験を受ける
5.試験終了後にパソコン画面に総合得点と判定結果が表示される(試験の当日)
6.予約ウェブサイト上に判定結果通知書が発行される(試験後5営業日以内)
海外で受験する場合には国によって支払方法が異なります。
試験会場
試験は日本の全ての都道府県で実施されます。
受験申込時に試験会場を選択することができます。
また、海外でもJFC-Basicを受験することができ、以下の国で試験が実施されます。
⚫︎ インド
⚫︎ インドネシア
⚫︎ ウズベキスタン
⚫︎ カンボジア
⚫︎ スリランカ
⚫︎ タイ
⚫︎ ネパール
⚫︎ バングラデシュ
⚫︎ フィリピン
⚫︎ ミャンマー
⚫︎ モンゴル
受験申込時に各国の試験会場を選択することができます。