動詞は、動作や存在を表す品詞です。
動詞には、自動詞と他動詞があります。目的語を必要としない動詞は自動詞です。目的語を必要とする動詞は他動詞です。
日本語の自動詞と他動詞を区別することは大事ですが、日本語を学習している上級者でも、自動詞と他動詞を区別することは難しいと言われています。
このページでは自動詞と他動詞について説明しています。
自動詞
自動詞は、目的語を必要としない動詞です。自動詞のみで意味が伝わります。
例えば、以下は自動詞です。
泳ぐ
走る
入る
笑う
落ちる
目的語である「〇〇を」を必要とせず、目的語が無くても意味が伝わります。
終わりの部分が変化していない動詞の基本形(最後の文字の母音が「う」)が「〇〇aru」で終わる動詞はほとんど自動詞です。
例えば、以下は自動詞です。
閉まる shimaru
終わる owaru
光る hikaru
回る mawaru
始まる hazimaru
終わりの部分が変化していない動詞の基本形(最後の文字の母音が「う」)が「〇〇reru」で終わる動詞はほとんど自動詞です。
例えば、以下は自動詞です。
割れる wareru
倒れる taoreru
壊れる kowareru
汚れる yogoreru
折れる oreru
他動詞
他動詞は、目的語を必要とする動詞です。目的語である「〇〇を」という言葉が動詞の前に付きます。
例えば、以下は他動詞です。
(ご飯を) 食べる
(お茶を) 飲む
(趣味を) 話す
(教科書を) 忘れる
(本を) 読む
目的語である「〇〇を」という言葉がなければ動作が明確になりません。
「食べる」という他動詞は何を食べるかを明確するために「ご飯を」という目的語が必要です。
「飲む」という他動詞は何を飲むかを明確にするために「お茶を」という目的語が必要です。
ただし、「道を 走る」「川を 泳ぐ」のように、「〇〇を」の部分が場所を示す場合は、「〇〇を」は目的語ではないため、「走る」「泳ぐ」は他動詞ではありません。
終わりの部分が変化していない動詞の基本形(最後の文字の母音が「う」)の最後の文字が「す」の動詞はほとんど他動詞です。
例えば、以下は他動詞です。
(水を) 冷やす
(趣味を) 話す
(弟を) 起こす
(火を) 消す
(メールを) 返す
動詞と自動詞/他動詞の関係
動詞と自動詞/他動詞の関係は、以下の4パターンに分類できます。
⚫︎ 自動詞と他動詞がある動詞
⚫︎ 自動詞のみある動詞
⚫︎ 他動詞のみある動詞
⚫︎ 自動詞と他動詞が同じ動詞
自動詞と他動詞がある動詞
自動詞 | 他動詞 |
---|---|
(机が) 壊れる | (椅子を) 壊す |
(お金が) 増える | (友達を) 増やす |
(地震が) 起きる | (妹を) 起こす |
(人が) 集まる | (本を) 集める |
(部屋が) 温まる | (水を) 温める |
自動詞のみある動詞
自動詞 | 他動詞 |
---|---|
座る | ー |
降る | ー |
走る | ー |
泳ぐ | ー |
来る | ー |
他動詞のみある動詞
自動詞 | 他動詞 |
---|---|
ー | (新聞を) 読む |
ー | (景色を) 見る |
ー | (友達を) 褒める |
ー | (風を) 感じる |
ー | (虫を) 嫌う |
自動詞と他動詞が同じ動詞
自動詞 | 他動詞 |
---|---|
(店が) 開く | (本を) 開く |
(風が) 吹く | (笛を) 吹く |
(光が) 反射する | (光を) 反射する |
(鳥が) 休む | (仕事を) 休む |
(水が) 引く | (紐を) 引く |